読むと安心する現役僧侶の語り

人生は苦である。誰もが同じ苦しみについて悩んでいます。このブログを読んでいただき少しでも安心を感じていただけたら有難いです

ありがたい

お釈迦様は弟子達に、人間としてこの世に生を受けたことの意味を例え話で説きました。

どんな例え話かと言うと、大海の底に100年に一度海面に顔を出す眼が見えない亀がいます。

海面には亀の頭が通るほどの穴のあいた木のかけらがたまたまプカプカと浮いています。

その亀が100年に一度、海面に顔を出した時に、その木のかけらの穴に頭がはまってしまうことはあるだろうか?と弟子達に問いました。

そんなことはあるわけがないと弟子達は思いましたが、お釈迦様は有るとも言えないが、けっして無いとは言い切れないと説かれました

そして、人間として有ることは、この例え話よりも難しく奇跡的なことなんですよと説かれました。

有ることが難しい。

有難い。

この例え話が、「ありがたい」の語源なんです。

私達がも大切にしている言葉である「ありがとう」という言葉は仏教からきているんです。

毎日息をして、当たり前に生きていますが、この世に存在していることは実は奇跡なんです。

そんな奇跡の中、同じ時代に日本人として生を受けたわけですから、お互いが助け合わないわけにはいきませんよね。

私達は存在しているだけですごいことなんです。

小さな悩み事は助け合って解決しましょう。