読むと安心する現役僧侶の語り

人生は苦である。誰もが同じ苦しみについて悩んでいます。このブログを読んでいただき少しでも安心を感じていただけたら有難いです

時には常識を疑ってみる

私たちが生きているこの世界はまだまだわからないことばかりです。

この世界とは法のことです。

例えば、地球はなぜ丸いのか、海の底には何があるのか、太陽はいつから燃えているのか、宇宙に果てはあるのかなど、疑問に思うことは数えきれません。

人間は法を全て理解することはできません。

もし理解できていると言っている方がいたら、それはその人の世界の話です。

全ての生きとし生けるものが共有しているのが法です。

つまり、1人1人が法を自分の世界として認識しているわけです。

世の中で一番美味しい食べ物はカレーだと言う方は、その人の世界では一番美味しい食べ物がカレーなんです。

一年が367日だと信じている方は、その人の世界では367日あるというルールであり、正しい、正しくないの話ではないという事です。

お釈迦様は亡くなる前に自灯明と、もう一つ法灯明という言葉を残されました。

namandabu.hatenablog.com

法灯明、法を灯火として進んでゆくという意味です。

人間が認識している常識は法ではありません。

1年が365日だという常識は絶対ではないという事です。

毎日東から昇って西に沈んでいく太陽は法ですが、太陽の温度が約6000度であるというのは現代の仮説なんです。

あくまでも信じる信じないは自分次第です。

常識にとらわれすぎると本当に大切なものを見失います。

法を信じ、自らを信じる。

自分の世界を変えられるのは自分自身だけです。

自灯明・法灯明。

お釈迦様の遺言です。