読むと安心する現役僧侶の語り

人生は苦である。誰もが同じ苦しみについて悩んでいます。このブログを読んでいただき少しでも安心を感じていただけたら有難いです

仏教=難しいから脱却②

約2500年前、実在した人間であるお釈迦様が菩提樹の下でお悟りを開き仏教が始まりました。

日本や世界には様々な仏教の宗派があリますが、お釈迦様がお亡くなりになられる前は宗派などはありませんでした。

仏がこの世からいなくなったことによる困惑から、色々な考えが生まれ、様々な仏教教団ができたのです。

また仏教教団の中でも様々な考えが生まれ、宗ができて、さらに宗の中から派ができました。

このように仏教が枝分かれしたことが、仏教を難しいと思わせてしまう原因なのかもしれません。

仏教には色々な解釈、実践の方法がありますが、全てお釈迦様が亡くなった後に残された人達が考えたものです。

私達はこう解釈する、こう実践するという理由で枝分かれしていったのです。

例えば、念仏を大切にする、禅を大切にする、法華経という聖典大切にする、または密教という考え方です。

仏教を大きな木に例えると、それぞれの枝は新しい解釈・実践なのです。

それでは仏教の根幹は何かというと、それはお釈迦様の教えです。

お釈迦様は苦しみの原因を説きました。

それは生老病死です。

生 - この世に生を受け、生きること
老 - 時間の経過とともに老いていくこと
病 - 生きている以上は病から逃れられないこと
死 - 命には限りがあり、いつか必ず死ぬこと

生きとし生けるものは、この条件からは逃れられません。

私達は法の中で生きているからです。

病気になった時、老いを感じた時、身近な人が亡くなった時に生老病死を深く考えますが、普段はあまり意識しないものです。

お釈迦様は生老病死を”逃れることのできない苦しみ”と説きました

仏教は、お釈迦様も悩み苦しんだ生老病死の解決から始まったのです。

成仏されたお釈迦様の最初の説法が、この苦しみの原因を明らかにし、本当の幸せを得られる方法についてでした。

 

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